2025年4月から「入社祝い金」がなくなる！その理由と影響とは？
2025年4月から、求人サイトや転職サイトを通じた「入社祝い金」や「就職お祝い金」の提供が禁止されます。これは、求職者が採用された際に企業や求人サイトが支給していた金銭ですが、厚生労働省が問題視し、規制を強化することになりました。
今回は、「入社祝い金」の禁止が決まった背景や影響について、わかりやすく解説します。
1. そもそも「入社祝い金」って何？
「入社祝い金」とは、求人サイトや転職エージェントを通じて仕事が決まった際に、求職者へ支給される金銭や金券のことです。特に、人手不足が深刻な業界では、この制度を使って求職者を集めるケースが多く見られました。
しかし、この制度にはいくつかの問題がありました。
- 金銭目的で仕事を選ぶ人が増え、早期退職につながる
- 本当に自分に合った仕事を選ぶ機会が減る
- 企業側が複数のサイトに採用報告をし、高額な違約金が発生することがある
これらの課題を解決するため、2025年4月から「入社祝い金」の提供が禁止されることになったのです。
2. 実は2021年から一部規制されていた
今回の禁止は突然決まったものではなく、2021年4月からすでに「転職エージェント」や「職業紹介事業者」による入社祝い金は禁止されていました。
この規制は、求職者が金銭のメリットだけで仕事を選ばないようにすること、そして適性を考慮せずに採用されるリスクを減らすことが目的でした。
また、
- 職業紹介事業者は、紹介した求職者が就職してから2年間、転職を促してはいけない
というルールも追加されました。しかし、これだけでは問題が解決しなかったため、2025年からの規制強化につながりました。
3. 2025年4月からの新しいルール
これまで規制されていたのは「転職エージェント」や「職業紹介事業者」のみでしたが、2025年4月1日からは「求人サイト」や「求人情報誌」も「入社祝い金」の提供が禁止されます。
どうして規制が強化されるの？
- 求職者が金銭目当てで仕事を選び、短期間で辞めることが増えた
- 求人サイトを通じて複数の事業者から採用報告がされ、企業が二重請求を受けるケースが発生した
- 求人情報の透明性が損なわれ、トラブルが増加した
こうした問題があったため、2025年4月から「求人サイト」や「求人情報誌」も含め、全面的に「入社祝い金」が禁止されることになったのです。
4. 禁止されることと、例外的に認められること
禁止されること
- 求職者に対して「入社祝い金」や「就職お祝い金」を支給すること
- 求職者が就職後、2年間は転職を促すこと
例外として認められること
- アンケート回答者へのギフト券提供（抽選で500円程度まで）
- 転職フェア参加者へのギフト券提供（500円程度まで）
ただし、求人サイトの「登録の対価」として金銭を提供することは引き続き禁止されています。
5. これからの求職活動はどう変わる？
「入社祝い金」がなくなることで、求職者にとっては一見デメリットに思えるかもしれません。しかし、以下のようなメリットも期待できます。
- お金ではなく、仕事内容で仕事を選びやすくなる
- 求人情報の透明性が高まり、適切なマッチングができる
- 早期退職のリスクが減る
厚生労働省も、「金銭的なインセンティブではなく、職業紹介の質を向上させることが大事」としています。今後、求人サイトや転職エージェントのサービス内容がより充実する可能性もあります。
まとめ
2025年4月から「入社祝い金」が完全に禁止されることで、求職者の転職活動のあり方も変わっていきます。
今後は、
- どの企業が自分に合っているか？
- どんな職場環境なのか？
- 長く働けるかどうか？
といった点を重視しながら仕事を探すことが大切になってきます。
これから転職を考えている方は、求人情報の質や企業のサポート体制に注目しながら、しっかりと情報収集を行っていきましょう！
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